2015今年のベストCD10選 その②

昨日の続きで残りベスト5。2015はこればっか聴いてたな~。

 

05.DAOKO「DAOKO」

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天才女子高生ラッパーという触れ込みだったから、当然ラップはいいんだけど片寄明人プロデュースのサウンド面、バックトラックの良さが際立ってる。「水星」「かけてあげる」みたいなウィスパーなラップと踊れるトラックがメインの魅力だけど、「ないものねだり」みたいにおれの大好きな浜渦正志を思わせるピアノとオーケストラがめちゃくちゃ美しい曲もある。でもその直後にゴリゴリのファズギターのブリッジミュートにどんどん音の壁が重なっていく「高い壁には幾千のドア」で終わるので余韻がすごい。名盤ー!あと、基本的に温度のないウィスパーな歌声のDAOKOですが「ぼく」の中盤で「へんだから!」っていうとこがすごいかわいい…

 

 

04.花澤香菜Blue Avenue

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これほんとに一回聴いて欲しい。イメージくつがえるから。花澤香菜を取り巻くミュージシャン陣があまりに本気過ぎる。3作目にして花澤香菜自身も曲ごとの歌い分けがすごくうまくなってきて、声質を活かそうとする作家陣と曲の魅力を引き出そうとする花澤香菜の相乗効果でとんでもね~!ってなってる。「Night and Day」の本気のビッグバンドの本気のスウィング、「We are so in love」の本気のフュージョンギターは本気が過ぎて録音もめちゃめちゃいいので高まる。FF7クラウドと同じ髪型をしているスムースジャズ界のソルジャーこと(おれしか呼んでない)ブライアンカルバートソンを思い出しますね。全体的にモードに仕上がってるアルバムの中でやくしまるえつこプロデュースの「こきゅうとす」は若干浮いてるんですけど、声質にはしっくりくるからサイのコーとしか言えませんね…

 

03.さとうもか「The wonderful voyage」


Girl of 31! pv

はい、天才~!岡山で一番天才のSSWさとうもかちゃんです。やっとCDゲットしてからこれしか聞いてない。めちゃめちゃポップでキャッチ―なんだけど、一筋縄ではいかないコード進行やコーラスワークはコトリンゴやyeyeに通ずるとこあります。ローファイなデモ音源もすごく良かったけど、しっかりアレンジされた今作も曲の良さが際立ってめっちゃ良いよ。「左耳のネコ」「Girl of 31!」というドポップのあとに1900年代前半のアメリカの白黒テレビから聴こえてきそうなピアノ曲「Mr.pretz」、フルートとギター、弦楽器のアンサンブルが素敵な「髪のワルツ」とルーツの深さを感じさせる2曲。はい、天才~!全曲良い。

 

02.Beef「Japanese Recorder」

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岐阜から京都のjet setまで車で走って買いに行った1枚。「ドリーミン京浜東北ライン」はサウンドクラウドも含めると今年1番聴いた曲。ビーフ氏のポップセンス爆発のトラックに合わせてマリナのキュートなゆるいラップ(というか雑談)が乗っかってる。「O.K.U.」のラップはデモ版では失敗したテイクだけだったのに音源版でちゃんとしたテイクが入ってるという演出がニクい。おれは車とか電車の移動する窓の景色に合う音楽が最高だと思うんですけど、これはまさにそれ。いろんなフレーズがごちゃ混ぜになって、夢見てるみたいな気分になる「上野ホーミタイ」、「上野乗り換えターミナル 上野飲みたい気分になる 上野乗り換えターミナル 上野飲みたいホーミタイ」はリリックオブザイヤーです。音源版はちょっと歌詞違うけど。この歌の影響でおれ今年レモンハイばっか飲んでた。

 

01.Toro Y Moi「What For?」

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今年のベストアルバムはなんといってもこれ。リード曲「Empty Nesters」にはおれの好きな要素がもりもりと盛り込まれていて最高の曲。アルバムとしてはサイケデリック色があるけど、バンド感があってキャッチ―で聴きやすいアルバムでした。「Lilly」はおれの大好きなくるりの黒い扉を思わせる暗い中にも救いがある美しいコーラスの曲。おれこういうの好きなんだ!って改めて思いました。「Spell It Out」のように踊れるキラーチューンもありつつ、アルバムの最後を飾る「Yeah Right」はyoutubeのコメント欄風に言うと「so chill...」な雰囲気。最高のアルバムでした。ごちそうさまです。

 

 

以上、おれの2015ベスト10枚でした。

ついでに今年よく聴いたアーティストを列挙しておきます。メモ書き。

 

キリンジ

サニーデイ・サービス

ビーフ

ふちなし

Breakbot

DAOKO

Emu sickS

Foals

John Mayer

Kimbra

Kings Of Convenience

Michael Jackson

OGRE YOU ASSHOLE

Perfume

Pharrell Williams

Phoenix

PUFFY

Red Hot Chili Peppers

Starfucker

Tahiti 80

Toro Y Moi

Yellow Magic Orchestra

yukaD

花澤香菜

山下達郎

Palmbomen

Ben-Browning

Favored Naitions

Devendra Banhart

 

今年は結構、キリンジとかサニーデイとか山下達郎、YMO、レッチリとビッグネームだけどあんまり聴いたことないやつを聴き始めて、やっぱり有名になるだけのことはあるな…と当然のことを思った1年でした。来年もいろいろ聴いていきたい。

2015今年のベストCD10選 その①

2015は岡山の後輩たちが頑張って流通盤を出したり、印象深いCDが多かったです。

そこで2015といえばこの10枚、というのを選んでみた。

気持ちが(おれの)盛り上がるのでランキングにするけど、全部いいのは前提だから気にしないで。

 

10.Kimbra「The Golden Echo」


Kimbra - Miracle (Lyrics English/Español Subtitulado) Official Video

選んでから気づいたけどいきなり2014のアルバムだった…

買ったのは今年なのでいいことにしよう…

前作Vowsがあまりに名盤すぎたので、少し物足りなく思ってしまったけどリード曲のMiracleがこれぞキラーチューンという感じで好き…

暗めでアナログ、ローテクなイメージの前作と比べるとエッジが聞いてて極彩色のイメージのアルバム。相変わらずどっから手を付けたらいいのかわからない変態的なサウンドと、重ね取りしたコーラスの厚みと気持ちよさは前作以上かも。とにかく楽曲に情報量が多すぎて、聴けば聴くほど発見がある。才能よ…

 

 

09.Ben-Browning「Turns」

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サウンドクラウド適当に聞いてて、なんだこれCut Copyっぽくてサイコーだな、と思ったらCut Copyのベーシストのソロ作品だったやつ。Cut Copyの80'sっぽいシンセポップのセンスを持ちつつ、よりキャッチ―で踊りやすい楽曲が多くて好き…

特にベースがフィーチャーされたリード曲Don't wait your turnはポップネスの化身かよお前はといいたくなる珠玉の1曲。

 

08.星野源「YELLOW DANCER」


星野 源 - 時よ 【MUSIC VIDEO & Album Trailer】

 これおととい買ったんですけど、サイコー…おれが女なら絶対星野源と結婚したい…

星野源のアルバムは初めて聞いたけど、sakerockは結構聞いてたから、あのメロディーセンスをしっかり歌ものに昇華するとこうなるのか~!と感動した。ちょいちょい入ってくるシンセとかギターのフレーズ、YMOみたいなやつ、それがポップスなんだけど星野源のキャラクターというかキレイにまとまり過ぎてないガチャガチャ感を出してて良い。でもしっとりした曲はしっかり歌いあげていて、惚れる…結婚したい…

このアルバムでギター弾いてるのか知らないけど、星野源が弾くギターめっちゃ好きです。特にsakerockのエイトメロディーズのギター。あくまでバッキングで派手なことはしてないのにこれは星野源のギターだって思えるの、すごいと思う。

でもおれが一番好きな星野源はLIFEでテツオやってるときの星野源です。

 

 

07.Morning Erections「Here's Mornig Erections」

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岡山の後輩バンドのやっと出た流通盤。間違いなく岡山若手の中では一番パワーと勢いがある。ダンスビートに乗っけたロックンロールなんてバンドはもしかしたらいっぱいいるかもしれないんだけど、倉敷ギターヒーローのルーツの芯がしっかりしてるからかキャッチ―かつ本物感があるバンドになってしまった。「Why Don't You Wanna Dance?」は炸裂するギターとダンスビート、サビのドンチューワナベイベー!が彼らを象徴するようで、1曲だけでモニエレが分かる良い曲。ライブ行けてなかったから音源で初めて聴いた「ウキウキワクワク」のギターのジョン・フルシアンテ感よ。

 

06.ふちなし「積み木遊び、3段目」


ふちなし 「教頭先生、また明日」  MV

だんだんただの後輩自慢みたいになってきてるんですけど、こちらも岡山のバンドの今年出た流通盤。ギターレスの女子3ピースでまだ若いんですけど、演奏力めちゃめちゃ高くて楽曲のクオリティが高すぎてへこむ…今作はますます楽曲にふり幅が出てきて聴いてて飽きない。おれの中では「カンジョウセン」とか「時間芸術」みたいなダークでメロウなイメージが強かったけど、「エスケープ」「sale」みたいなポップな曲がきたかと思ったら、ピアノ主体のバラード「蟻の大名行列」が挟まったりしてアルバムの流れで聴くと何回も天才かよ…って思わされる羽目になります。あと今作で特に好きなのが「殴って」の激アツオルガンソロなんですけど、これ最近ライブでも2回ぐらい聴けてラスボス戦みたいな気持ちになりました。サイコー。

 

しっかり聴き返しながら書いてたら思ったより時間かかったのでベスト5はまた明日。

 

8/3 ana-ana live後記 @岡山表町image

RONDONRATS。『eat sorrow and happiness TOUR 2014-2015』


RONDONRATS。
zippy ZIPPER
my-Butterfly
Dirty Old Men
Sound edgE
Unlimited Rulebook
水色 on the sun
穴あな

 

SET LIST

1.すでに別世界

2.カエル

3.二重生活

4.潜んでる

5.芝居のルール

6.テレサハウス

 

水色 on the sun、最高 on the sunかよ…4人体制になってから初めて見たけど確実に進化してやがるぜ…ギター2人ともいい音鳴らすなー。

サウンドエッジも今まで見た中で一番良かった。おじさんホロリだよ。ホロリ。

 

僕ももっと飄々と演奏できるようになりたいな。感情で踊らせるのは僕たちにはできないことだと思う。だからこそ理詰めで踊れる音楽を作りたいぜ。ここがこう、そこがそう、ならもう踊るしかなくない?みたいな音楽を。

新曲じわじわできてます。じわじわお披露目するぜ。じわじわ聴いてくれると嬉しいです。じわじわ踊ってくれるともっと嬉しいです。

7/21 ana-ana live後記 @岡山表町image

ナードマグネット~「この恋は呪い」リリースツアー~

 

ナードマグネット(大阪)
The Calendar of Happy Days(大阪) 
レトロカラーコレクション(香川)
uniTONE
 穴あな 
strike three!
 グッドラック
 Natural Flow
 
SET LIST
1.すでに別世界
2.こわがりエリー
3.芝居のルール(新曲)
4.カエル
5.カラスは考える
6.穴ふたつ
 
「めっちゃええな…」と100回はつぶやいた日だった。ナードマグネットのリリースツアー。大阪からナードマグネットとThe Calendar of Happy Days。ちょっと前にroot13.を加えた3組でのスプリットCDのリリースツアーで岡山に来たときもご一緒した。そのときも「めっちゃええな…」って言ってた気がする。


ナードマグネット 3rdミニアルバム 「この恋は呪い」ダイジェスト動画 - YouTube

「この恋は呪い」みんなゲットしよね。僕はプロムクイーンがお気に入りです。僕みたいなへっぽこ人間に寄り添ってくれるような、元気をくれる珠玉の放課後系パワーポップです。イケてない中高生時代に河川敷を自転車でぶっ飛ばしながら聞きたかった。コーラスワークが気持ち良すぎるんやー。
 
カレンダーもキレキレ。1曲目「マスカレイドの街」キラーチューン過ぎるやろ。サイントロから空気がピンと張りつめてて!ほんだらサビでグワーなって!背筋ゾクゾクゾクーッ!なったんですわ!というような千原ジュニア風の感想しか出てこない。

[PV] The Calendar of Happy Days - マスカレイドの街 - YouTube

 

音楽を聴き始めた頃の初期衝動を思い出すようなイベントだった。この前高松でも一緒だったレトカラ先輩とuniTONE先輩は相変わらずの素晴らしさ。新曲でじゅんくんが弾いてたリフ良かったな。トラブルもありつつも、僕はそういう想定外あってこそのライブだと思うし、最後はバシッと決めるところがさすがだと思った。play the fool聴きたかったですけどね!笑

 

久しぶりに見たNatural Flow、良くなってたな…びっくりした。グッドラックもそうだけど、あれだけ耳に残る曲としっかり聞かせられる演奏できる年下の存在、おじさん音楽やめたくなるで… 

 

なんか他人を褒めるだけの文章ずっと書いてて恥ずかしくなってきた…それぐらい本当に昨日良かったんや…

 

ただ夜中にでかい肉が乗ったラーメンを注文するのだけは今後絶対にやめようと思う。

6/22 ana-ana live後記 @梅田HARD RAIN

@梅田HARD RAIN

QLIP&OKA presents
『スーパーネコパンチ!』


QLIP

ゲスバンド(東京)

穴あな(岡山)

SAPPY

君がそうなら僕はこう

 

set list

1.カエル

2.穴ふたつ

3.すでに別世界

4.影の惑星

5.こわがりエリー

6.カラス

7.二重生活

8.テレサハウス

 

こういうこと言うと非常に薄っぺらで自分の語彙のなさを呪うのですが、全バンドめちゃくちゃよかった。おかさんQLIPさんには頭が上がりません。足を向けても寝られません。どういう姿勢を維持したらいいんですか。本当にありがとうございました。

 

全バンド良い、なんてことを言ってしまうとゆとり教育と一緒なので、強いて1バンド、1観客として見た感想を言うとゲスバンドが圧倒的だった。なんだこれは。もう、見た目めちゃくちゃいかついお兄さんたちがギャンギャンに轟音を鳴らしながら暴れ回ってるのにハッピーな音楽が聴こえてくるんだ。なんだこれは。臨死体験かよ。アイアンメイデンよろしくのハモらせたギターフレーズ、違っていたら申し訳ないけどファミコンスーファミゲーム音楽に通ずるものがあって、バチバチと胸に来た。激しくて暑苦しいんだけどおちゃめで、かっこいい。最初出会ったときは、怖すぎる、絶対に目を合わせないようにしようと思っていたけど、お話するとめちゃめちゃ優しい人だった。なんだこれは。初恋かよ。


ゲスバンド 1st e.p.「to Heart」ダイジェスト - YouTube

 

柄にもないんだけど、最近はバンドやっててよかったなと思うことも増えた。

好きなバンドが増えるのは嬉しいことだ。

 

そしてQLIP!

やわらかい雰囲気(いい人)とエッジィなサウンドと、おれたち日陰者の味方のネガティブニューウェーブ。たのむ!もっともっと代弁してくれ!おれたち爪はじき者の思いを!


「都革命」/QLIP - YouTube

6/19 ana-ana live 後記 @ 表町image

@image

~空きっ腹に酒 踊れ細胞リリースツアー

“ごきげんいかがっすかツアー”~
 
・空きっ腹に酒(大阪)
・GRIKO(大阪)
・GENSHOU-現象-(大阪)
古墳シスターズ(香川)
・穴あな
・CHIC=APACHE
・alligator 13 foot
・それでも愛してるズ
 
set list
1.カエル
2.カラス
3.濁した言葉
4.二重生活
5.テレサハウス
 
慢心も悲観も、物好きしか見てないであろう日記になら書けると思うので書きますが、トホホなライブをやっちまった。油っぽいチャーシューメンをすすりながら決意を新たにする夜だった。決して無駄にしてはいけない。